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顔の加齢を数値化、防犯カメラ映像への応用も期待

13.01.28

警察庁の科学警察研究所(科警研)が、加齢による人の顔の変化傾向を数値化して分析し、現在の容貌を予測するシステムの研究を進めています。

古い顔写真しか手に入らない指名手配容疑者の発見に活用するのが主な狙いで、手配写真については昨年、オウム真理教の元信者3人が事件から17年ぶりに逮捕された際、写真と逮捕時の容貌が大きく異なるとの課題が指摘されており、研究成果が注目されています。

 科警研によると、研究は今年度から3カ年計画で、15年3月をめどに「加齢顔画像作製システム(仮称)」の構築を目指しています。研究には90年代から蓄積している警察職員ら約800人分の顔画像の三次元データのうち、10年間の比較が可能なものを使用。顔全体の約1万座標を数値化して10年前と現在の数値の差を調べ、経年変化データとして算出します。

 システムには、約150人分の経年変化データの平均値を反映させる予定で、平面(二次元)の顔写真を三次元データ化・経年変化データの落とし込み・しわを深めるなどの画像処理--の三つのプロセスを経て加齢後の容貌の予測画像を作製するとしています。

 科警研では昨年、約50人分を基に経年変化データを算出しあらかじめ用意した「平均顔」に反映させる実験を行ったそう。今泉和彦・生物第2研究室長は「一般的に言われる『目尻が垂れる』『目の下が膨らむ』『頬がたるむ』といった加齢現象が数値で裏付けられました。研究成果は予測画像の作製にとどまらず、加齢現象を明らかにするデータとしても活用できるはず」と指摘しています。防犯カメラ映像の鑑定などへの応用も期待されます。

 こうした研究が求められる背景には、情報提供を求める指名手配ポスターの顔写真が古くなり、逃亡中の容疑者の容貌とかけ離れてしまうことへの懸念があります。昨年相次いで逮捕されたオウム真理教元信者の平田信・菊地直子・高橋克也の3被告については93~95年に撮影された写真で指名手配を続けた結果、目撃情報などは得られず、逃亡生活を長期化させる一因になったとされています。

「平田、以外にでかい」などのキャッチコピー等で有名になったポスターですが、有名になればなるほどポスターとは人相と変えようと思うのは犯人の立場からすれば当然ですね。

迷宮入りしそうな難事件もこの研究が解決に導いてくれるかもしれません。